健康コラム もっと知りたい!
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重要な判定を見逃していませんか?健康診断の結果(判定)の見方

健康診断の結果(判定)の見方 健康診断

はじめに

毎年受ける健康診断、届いた結果をさらっと見て重要な判定を見逃していませんか?

法定健診とは?働く人が年に1回受けるべき理由

法定健診といって労働安全衛生法で義務付けられた定期健康診断があります。雇い入れ時の健康診断と年に1回の「定期健康診断」を実施することが、事業者には義務づけられています。従業員の健康状態を適切に把握し、労働環境の改善や健康リスクの軽減を図ることが目的です。

このため、何気なく働きながら過ごしていても、1年に1回健康診断を受けている方がほとんどです。フリーランスや個人事業主の方なども任意で健康診断を受けている方も多いかと思います。仕事や趣味も含めて人生を送っていく上で体調管理は非常に重要で、病気の早期発見・予防のために健康診断は大切といえます。

判定の基準

健康診断の結果はアルファベットで判定されることが多いです。健康診断実施する医療機関によって判定基準は異なります。当クリニックを含むコンパスメディカルグループの健康診断での判定基準は以下の通りです。

A:今回の検査範囲内では、異常所見を認めません。
B:僅かに異常を認めますが、日常生活には差し支えありません。
C:日常生活に注意し、経過観察を要します。
D:再検査を必要とします。
E:精密検査を必要とします。
F:治療を必要とします。
G:今までどおり治療を続けてください。
H:今までおおり管理を続けてください。
J:今までどおり経過観察を続けてください。

判定A、Bはほとんど気にする必要はありません。Cは日常生活に注意する必要があります。肥満傾向にあったり、血圧が少し高めであったり、LDLコレステロールが少し高めであったりした場合に判定Cとされることがあります。食べ過ぎを控えたり運動をしたりといった生活習慣を見直して、生活習慣病などの予防に努める必要があります。

判定D・E・Fは必ず医療機関を受診する必要があります。判定D・E・Fは放置しないようにしましょう。健康診断の判定基準は厳しく設定されていることが多いので、再検査や精密検査の結果、経過観察となることも多いです。ただし、再検査や精密検査の結果、病気の診断となり治療が必要になることも少なくありません。

例)便潜血検査陽性→判定E

痔で出血することがあるし、そのせいだろう。

上記の健康診断結果・判定が届いた際に「痔で出血することがあるし、そのせいだろう。」と安易な考えで無視してしまうと後に大腸がんが見つかることがあります。必ず病院を受診して大腸カメラの検査(大腸内視鏡検査)を受けるようにしましょう。

最後に

健康診断は病気の早期発見・予防において非常に重要です。再検査・精密検査・治療を要すると判定された際は放置せずすぐに病院を受診しましょう。