生活習慣病とは何か
生活習慣病とは高血圧症・脂質異常症・糖尿病といった不健康な生活習慣が原因で発症する病気です。生活習慣病にならないよう予防し、万が一発症した場合は早期に治療を受けることが重要になってきます。
生活習慣病が原因で突然死や麻痺などが起こってしまうことも
高血圧症・脂質異常症・糖尿病といった生活習慣病は、動脈硬化症(血管が硬くなる病気)を起こして、心疾患(心筋梗塞・狭心症など)・脳卒中(脳梗塞・脳出血など)を引き起こすことがあります。
心筋梗塞や脳卒中は40歳代・50歳代でも発症することがあります。急に命を落としてしまったり、(脳卒中では)麻痺などの後遺症が残ってしまったりすることもあります。
見えない敵!生活習慣病の初期は症状がないことが多い
高血圧症・脂質異常症・糖尿病といった生活習慣病の怖いところは発症初期の段階では何も症状が出ないことです。
高血圧症はかなり進行した場合にのみ頭痛・めまい・鼻血などの症状が生じることがあります。
脂質異常症はまず症状が出ることはありません。まれに上まぶたに黄色腫(黄色いできもの)ができたり、眼球に角膜輪と呼ばれる白い輪ができたりすることがあります。
糖尿病は進行に伴って、「足の痺れ(末梢神経障害)」→「視力低下(糖尿病網膜症)」→「腎機能低下(糖尿病性腎症)による食欲低下・足のむくみ・息切れなどの症状」が順に起こってきます。
いずれも初期の段階ではまず症状が出ないものです。
早く治療を開始したほうがいい理由
生活習慣病は初期の段階で症状がないにも関わらず、心筋梗塞や脳卒中といった命に関わる大きな病気を引き起こす原因となるため、早期発見・早期治療が重要となります。
生活習慣病は健康診断(血圧測定・採血〔血液検査〕)で発覚することが多いです。若いうちから年に1回は健康診断を受けるようにしましょう。
生活習慣病を予防するには
栄養バランスの良い食事、定期的な運動、禁煙、良質な睡眠、適切なストレス管理などの生活習慣が、生活習慣病の予防に繋がります。生活習慣は何年も蓄積してきた「習慣」のためなかなかすぐに変える事は難しいと思います。しかし、健康診断で「肥満」・「血圧が高い」・「LDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪が高い」・「血糖値やHbA1cが高い」と少しでも指摘された場合は、心筋梗塞や脳卒中を頭の中にイメージしていただき、生活を少しずつ見直すようにしましょう。
心筋梗塞や脳卒中の原因となる生活習慣病(高血圧症・脂質異常症・糖尿病)を少しでも予防して、年に1回健康診断を受け、万が一生活習慣病になってしまった場合は早期に治療を受けましょう。それが健康寿命を延ばす秘訣になります。