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大腸内視鏡検査(大腸カメラ)、どのくらいの間隔で受けるべき?

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)、どのくらいの間隔で受けるべき? 内視鏡

健康診断などで一度は耳にしたことがあるかもしれない大腸内視鏡検査(大腸カメラ)。大腸がんの早期発見に不可欠な検査ですが、受ける頻度については様々な疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。今回は、大腸内視鏡検査を受けるべき年齢や頻度、そして健康診断の便潜血検査との関係について、分かりやすく解説します。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けるべき年齢は?

40歳を過ぎると大腸がんや大腸ポリープのリスクが高まるため、まずは40歳を目安に一度受診することをお勧めします。ただし、近年は若年化が進んでおり、20代・30代でも血便など気になる症状がある場合は、自己判断せずに医師に相談しましょう。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)の適切な間隔は?

大腸内視鏡検査の間隔はどのくらいが適切なのでしょうか。

過去に異常がなかった方

 3~5年に一度の頻度で検査を受けるのが目安です。

過去に大腸ポリープを切除した方

1~2年に一度の頻度で検査を受けるのが目安です。

大腸ポリープががん化するまでには、一般的に3~10年程度の時間がかかると言われています。そのため、一度大腸内視鏡検査で異常がなければ、数年間隔をあけても問題ない可能性が高いと考えられます。しかし、大腸がんの中には進行が早いタイプもあります。たとえ過去に異常がなかったとしても、以下の場合は、3年以内であっても大腸内視鏡検査を受けることをお勧めします。

便潜血検査で陽性となった場合
血便などの自覚症状がある場合

健康診断の便潜血検査だけでは不十分?

健康診断で行われる便潜血検査は、大腸がんのスクリーニング検査として広く利用されています。しかし、便潜血検査だけで大腸がんを完全に発見できるわけではありません。
便潜血検査は、便に血液が混じっていないかを調べる検査です。しかし、大腸がんが常に血を出すわけではないため、1回の検査で大腸がんを発見できる確率は、30~40%程度に過ぎません。2日分の便を検査する2日法でも、70%程度と言われています。

つまり、便潜血検査で異常がなかったとしても、大腸がんである可能性は否定できないということです。大腸がんをより早期に発見するためには、便潜血検査だけでなく、定期的な大腸内視鏡検査を受けることが重要です。